相続Q&A

寄与分とその具体例を教えてください。

共同相続人の中に被相続人の財産の維持・増加に特別の貢献をした者がいた場合、この者に対して特別に与えられる相続財産への持分のことを「寄与分」と言います。ここで注意してほしいのは、「特別の寄与(貢献)」でなければ、寄与分として評価されません。つまり、一般に求められる貢献(親の通院に付き添うなど)以上の評価を受けなければならないということです。   例えば、療養看護型の寄与分の場合 続きを読む >>

特別受益の対象例を教えてください。

民法では、遺贈(遺言書によって遺産を贈与すること。)のほかに、婚姻や養子縁組のため、または生計の資本として、被相続人から共同相続人に贈与された財貨を「特別受益」と規定しています。 ⑴ 婚姻・養子縁組のための贈与  婚姻・養子縁組のための贈与としては、婚姻・養子縁組の際の持参金・支度金などが挙げられます。ただし、金額的に少額である場合には、特別受益に当たらないことがあります。  また、挙式 続きを読む >>

遺産分割を放置するとどうなりますか?

遺産分割はいつでもすることができます。したがって、遺産分割を放置したとしても罰則はありません。   ただし、遺産分割を放置すると、遺産が相続人に承継されない状態が続きますので、あまり好ましいことではありません。例えば、不動産の場合、遺産分割協議をしないままだと、いつまで経っても相続登記ができず、第三者は、その不動産が誰のものか分からないことになります。また、相続登記をしないま 続きを読む >>

遺留分の請求には期限があると聞いたのですが具体的に教えてください。

遺留分とは、被相続人の財産の中で、法律上その取得が一定の相続人に留保されていて、被相続人による自由な処分に対して制限が加えられている持分的利益のことです。簡単に言うと、相続財産の中に、被相続人(故人)が処分することを制限されている部分のことです。遺留分は、被相続人が、全財産を特定の人に与えた場合などによく問題となります。このような場合、遺留分を持っている相続人は、相続財産を貰った人に対し、この権利 続きを読む >>

動産(衣服・写真・自動車・芸術品など)の財産の評価はどうなりますか?

遺産分割においては、当事者の合意が尊重されますから、動産の財産評価についても、当事者間の合意が優先されます。 ただ、当事者間での話し合いでまとまらない場合、客観的な資料に基づいて評価することになります。財産評価の方法については、動産の種類によって異なります。 ⑴ 家財道具 衣服などの家財道具は、一般的に経済的価値が低いため、財産評価することは困難であり、遺産分割の対象から除外する 続きを読む >>

遺産分割で、借金(債務)はどう扱えばいいでしょうか?

相続は、被相続人(故人)のプラスだけでなくマイナスの財産も承継します。 遺産分割協議とは、一旦、相続した財産を他の相続人らと交換する性質を持った行為として考えられています。この点、遺産分割協議によって、一人の相続人にすべての債務を押しつけるということはできません。というのも、相続によって、それぞれの相続人は、法定相続分に従い、債務を一旦承継しますから、その債務を新たに他の相続人に移転させ 続きを読む >>

遺産分割調停の時点で弁護士を依頼するべきでしょうか?

個々の事案にも寄りますが、遺産分割は、専門的な法律知識が求められるものであり、また、それが調停にまで至ったとなれば、紛争性が高い事案だと思われますので、弁護士に依頼した方がよいことが多いでしょう。   この点、調停は、基本的に1か月に1回程度しか行われないので、長期間の時間を要することが想定されます。そのため、早期解決のためには、調停外で遺産分割協議をまとめることが大 続きを読む >>

前妻の子にも相続権があると聞いたのですが、詳しく教えて下さい。

民法では、「被相続人の子は、相続人となる。」と規定されています。したがって、例えば、Aが離婚した後、全く前妻の子との交流がなくなったとしても、その子は、依然としてAの子であり、Aが亡くなれば、その子はAの相続人となります。 今日、離婚が増加した社会においては、このようなトラブルが増えて行くと考えられます。例えば、上記の例でいうと、Aが亡くなり、再婚相手の妻がA名義の不動産について相続登記をし 続きを読む >>

代襲相続ができるケースを教えてください。

例えば、祖父・父・子の3人がいるとします(※簡単にイメージするため、その他の登場人物はいないとします。)。   この場合、祖父が死亡する前に、既に病気で父が亡くなっていた場合、子は、祖父の財産を一切相続できないのでしょうか。民法では、この場合「代襲相続」という制度を用意し、既に死亡している父を飛び越えて子が相続できることにしました。これが「代襲相続」の例です。 続きを読む >>

お墓は相続財産として遺産分割することはできますか?

厳密に言うと、お墓は、法律上「祭祀財産」といって、相続財産としては位置づけられていません(仏壇もこの「祭祀財産」に含まれます。)。 そのため、遺産分割の対象となる相続財産ではないことになりますので、遺産分割の際に登場する「相続分」「遺留分」「特別受益」などいった問題も生じません。       それでは人が亡くなったとき、その人のお墓は、ど 続きを読む >>

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