寄与分

1 はじめに

寄与分とは、共同相続人の中に、被相続人の財産の維持・増加に特別の寄与をした者がいる場合、その者に対して、この特別の寄与を考慮し、特別に与えられる相続財産への持分のことを言います。

2 具体例

90歳のAさん(男性)には、長男X・次男Y・三男Zの3人の子供がいます。Aさんは、妻に先立たれており、現在、認知症を患っています。長男Xは、認知症のAさんを自宅に引き取って長年介護し、病院の付添いや日常生活の世話をしてきました。

その後、Aさんが死亡したため、相続人X・Y・Z間で遺産分割協議が開かれました。その際、長男Xは、「自分は長年Aの介護をしてきたのだから、遺産は多くもらえるべきだ。」と主張しました。しかし、次男Yと三男Zは、「それは長男としての責任の範囲内だから、遺産は平等に分けるべきだ。」と反論しました。

3 寄与分

上記のような紛争は、療養看護型の寄与分の問題とされています。

寄与分の制度は、被相続人の財産の維持・増加に特別の寄与をした者がいる場合、当該寄与によって相続財産が維持・増加した部分をその者に与えるべきという考え方と他の共同相続人との公平を図るという考え方などが背景にあります。

そのため、被相続人の財産の「維持・増加」に「特別の寄与」をしたのかが判断のポイントになります。上記の具体例の場合、長男Xの介護によって、Aさんの財産が維持又は増加したかという点がポイントとなります。「維持」というのは、減少しなかったという意味も含みますので、長男Xの金銭的負担でAさんの財産が維持されたと説明できれば、この要件に該当する可能性があります。また、「特別の寄与」ということでもあるので、多少Aさんの財産の維持・増加に寄与したというのでは、難しいと考えられます。

4 最後に

裁判実務では、療養看護型の寄与が問題とされる事案において、家庭裁判所により、寄与分の主張が認められることは少なく、認められてもその額は低額にとどまっているとの実情があります。

ただし、前述したとおり、被相続人の財産の維持・増加に特別の寄与をしたと評価されれば、寄与分が認められる可能性もありますので、一度、弁護士に相談してみることをおすすめします。

 

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