円満に遺産分割を終えることを望まれる方へ

この記事を読むのに必要な時間は約11分52秒です。

下記のようなことでお困りではありませんか?

私たちは、福井県福井市に事務所を構え、地域に根ざした活動を続ける中で、これまで数多くの相続・遺産分割の問題に取り組んでまいりました。

遺産分割の問題がこじれてしまうと、単に法的な手続が複雑になるだけではなく、それまで良好だったご家族の関係性にまで影響を及ぼすことがあります。私たちは、相続トラブルがご家族の絆を断ち切り、手続が長期化することで皆様が心身ともに疲弊していくという現実を、残念ながら数多く目の当たりにしてきました。

だからこそ私たちは、問題そのものの法的な解決はもちろん、ご依頼者様にとって最善の利益となる「真の問題解決」を実現し、皆様に「安心と満足」を得ていただくことを理念にしています。

この記事では、遺産分割がまとまらない場合にどうなってしまうのか、そして、実際に当事務所がサポートさせていただき「円満な解決」に至った2つの具体的な事例をご紹介しながら、皆様が適正な遺産を取得し、安心を得るための道筋について解説していきます。

ご自身の状況と照らし合わせながら、ぜひ参考にしてみてください。

 

遺産分割がまとまらないと、どうなるのか?

相続人同士での話し合い、すなわち「遺産分割協議」がまとまらないまま放置してしまうと、どのような事態が起こりうるのでしょうか。

遺産が実質的に塩漬けの状態になること

まず、最も直接的な問題として、遺産が実質的に「塩漬け」の状態になってしまうことが挙げられます。

例えば、被相続人(亡くなった方)名義の預金口座は、相続の発生を知った金融機関によって凍結されます。遺産分割協議がまとまらなければ、相続人全員の同意や法的な手続を経ない限り、原則として預金を引き出すことはできません。

また、ご実家などの不動産についても、協議がまとまらなければ、売却して現金化したり、賃貸に出したり、担保に入れたりといった処分や活用が基本的にできなくなってしまいます。

このように、遺産分割が成立するまで、誰もその財産を自由に利用・処分できないという不利益な状態が続いてしまうのです。

法的手続(調停等)に進まざるを得なくなること

さらなる懸念は、法的手続に進まざるを得なくなることです。

具体的には、家庭裁判所における「遺産分割調停」という手続を利用せざるを得なくなる可能性が高くなります。

遺産分割調停とは、裁判所の調停委員が間に入る形で、相続人全員の合意を目指して話し合いを進める場です。一見、第三者が入ることで公平に解決できそうに思えるかもしれません。

しかし、調停にまで発展するということは、それだけ相続人間の意見の対立が根深いことを意味します。

調停は、おおむね月に1回程度のペースで開かれます。

そのため、解決までに1年以上の時間がかかってしまうことも決して珍しくありません。

その間、何度も裁判所に足を運び、ご自身の主張を繰り返さなければならないため、精神的なご負担も大きくなりがちです。

このように、遺産分割がまとまらない状態が続くと、解決が長期化し、ご家族同士の溝がさらに深まってしまうという現実があるのです。

 

解決事例①:【調停】相続人(姪)の「寄与分」が認められ協議が成立したA様のケース

 

実際に、遺産分割調停にまで発展したものの、弁護士が介入することで適正な解決に至った事例をご紹介します。

これは、叔父であるMさんを亡くされた、姪のAさんからご依頼いただいたケースです。

Mさんは生涯独身でお子様がおらず、遺言書も残されていませんでした。

そのため、Aさんを含む複数の甥や姪の皆さんが相続人となりました。

Aさんは、Mさんが亡くなられるまでの6年間、Mさんの「成年後見人」として財産管理や身上監護を行うなど、献身的にMさんのお世話をされてきました。

しかし、いざ遺産分割調停の場になると、他の相続人の方々はAさんのそのようなご苦労、すなわち法律上でいうところの「寄与分」を全く認めようとしない姿勢でした。

話し合いは折り合いがつかず、紛争は長期化の様相を呈していました。

【当事務所の対応】

適正な解決を強く望まれたAさんは、調停の途中から当事務所にご依頼くださいました。

私たちはすぐに弁護士としてAさんの代理人となり、Aさんに代わって調停に出席いたしました。

この案件では、Aさんの寄与分を法的にきちんと主張・立証することに加えて、不動産の処分など、解決すべき課題が数多くありました。

一つ一つの課題を丁寧に整理し、不動産の処分等には相応の時間がかかりましたが、粘り強く調停委員や相手方と協議を重ねました。

【結果】

最終的に、Aさんの寄与分についても無事に認めてもらうことができ、調停において遺産分割協議を成立させることができました。

調停という法的な場であっても、弁護士が代理人として適切な主張を行うことで、ご依頼者様の正当な権利を守ることができた事例です。

 

解決事例②:【交渉】相手方(義両親)の「寄与分」主張を退け、和解で終えたB様のケース

 

次に、調停という裁判所の手続ではなく、「交渉」によって円満な解決に至った事例をご紹介します。

これは、旦那様を亡くされたBさんからのご依頼です。

Bさんと旦那様の間にはお子様がおらず、また、Bさんは旦那様のご両親(義両親)とは以前から折り合いが良くありませんでした。

旦那様が亡くなったことで、義両親も相続人となり、旦那様の遺産をめぐって紛争になる一歩手前の状況でした。

【当事務所の対応】

Bさんご自身が義両親とお話をすることが難しい状況だったため、まずは相続財産の額や種類が不明な状態でした。

そこで、当事務所はまず相続財産の調査から着手し、相続財産目録を作成いたしました。

その調査結果を踏まえ、義両親側には「法定相続分」通りでの遺産分割をご提案しました。
ところが、ここで問題が起こります。

相続財産である預金や保険は義両親が管理されており、その元々の財産も義父が出資されたものであったとして、義両親側から「寄与分」の主張がなされたのです。

Bさんは、その寄与分の主張には到底ご納得いただけませんでした。

そこで当事務所は、すぐに調停を申し立てるのではなく、Bさんのお気持ちを最大限尊重し、義両親の代理人弁護士と「寄与分」の扱いについて粘り強く協議を重ねる道を選びました。

【結果】

協議を重ねた結果、Bさんが納得できない寄与分は認めない形で、特定の財産をご両親にお渡しすることを条件に、最終的には「法定相続分」通りでの遺産分割を終えることができました。

和解に至るまでに約8ヶ月、遺産分割の手続がすべて終わるまでには約1年と、時間はかかりました。
しかし、B様のご希望であった「調停」を避け、協議にじっくりと時間をかけたことで、お互いの和解点を見つけ出し、円満な解決を迎えることができました。

裁判所の手続である調停を起こすことだけが、相続紛争を解決する方法ではないことを改めて認識した事例でした。

 

なぜ弁護士への早期相談が「円満解決」につながるのか

ご紹介したA様とB様、お二人の事例は、遺産分割がこじれてしまった、あるいはこじれかけていた状況から、最終的に解決に至ったものです。

では、なぜ弁護士が介入することで、このような解決が可能になるのでしょうか。

メリット1:冷静な「交渉」の窓口となれること

まずB様の事例のように、ご家族同士では感情的になってしまい、まともな話し合いが難しい場合があります。

そのような時、弁護士がご依頼者様の代理人として間に入ることで、法的な観点から冷静に「交渉」を進めることができます。

当事務所では、B様の事例のように、ご依頼者様が穏便な解決をご希望であれば、いきなり調停や審判といった裁判所の手続に頼るのではなく、まずは相手方との交渉による解決を第一としています。

メリット2:法的手続において「適正な利益」を守れること

一方で、A様の事例のように、どうしても話し合いがまとまらず「調停」という場に移らざるを得ない場合もあります。

そのような法的な手続の場では、「寄与分」の主張や不動産の処分など、専門的な知識や経験に基づいた適切な主張・立証が不可欠です。

弁護士が代理人として調停に出席することで、複雑な手続を任せられるだけでなく、ご依頼者様の「適正な利益」を法的に守ることが可能になります。

メリット3:煩雑な「財産調査」などを任せられること

B様の事例でもそうであったように、そもそもどれだけの遺産があるのか不明瞭なケースも少なくありません。

弁護士にご依頼いただければ、相続財産調査といった煩雑な手続もお任せいただくことができ、ご依頼者様のご負担を大きく減らすことができます。

このように、相続や遺産分割の問題は、ご家族の問題であると同時に、専門的な法律問題でもあります。

トラブルが複雑化・長期化する前に、お早めに弁護士にご相談いただくことで、交渉で解決できる道を探ったり、法的手続になった場合でも万全の準備を整えたりすることが可能になります。

それが、結果として「円満かつ早期の解決」につながっていくのです。

 

まとめ:遺産分割のお悩みは、お早めに弁護士へご相談ください

今回は、遺産分割がまとまらない場合に起こりうることと、当事務所で実際に解決した2つの事例をご紹介しました。

遺産分割協議がまとまらない状態を放置してしまうと、A様のケースのように遺産分割調停に発展し、解決までに長い時間と大きな精神的ご負担がかかってしまう可能性があります。

一方で、B様のケースのように、たとえご家族同士での話し合いが難しい状況であっても、弁護士が交渉の窓口となることで、調停を避け、円満な和解に至る道筋もあります。

どのような状況であっても、弁護士が専門家として介入し、ご依頼者様のお気持ちに寄り添いながら冷静に交渉を行ったり、調停の場で法的に適切な主張を行ったりすることで、「適正な遺産を取得し、安心と満足を得る」という解決を目指すことが可能です。

このように、遺産分割でお困りの方は、お早目に弁護士に相談いただくことで、相続や遺産分割問題の円満かつ早期の解決につながります。

私たち弁護士法人ふくい総合法律事務所は、ここ福井の地で、相続問題に数多く取り組んでまいりました。

ご家族の問題だからこそ、お一人で抱え込まず、まずは専門家である私たちにご相談ください。

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