遺産分割協議を行う前に、相続人を調べる方法を教えて下さい

〇この記事を読むのに必要な時間は約2分37秒です。

遺産分割協議には法定相続人が全員参加することが必要です

遺産分割協議には、法定相続人が全員参加する必要があり、１人でも欠けていると、せっかく話合いをしても無効になってしまうため、遺産分割協議を行う際には、相続人調査が非常に重要です。事前に調査をして、必ず全員に参加してもらいましょう。

戸籍の調査

相続人調査をするときには、被相続人の戸籍調査を行います。

被相続人が生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本を順番に取得していく必要がありますので、かなり手間のかかる作業となります。

戸籍謄本は、結婚や離婚、転籍などによって編成されるので、被相続人が何度も結婚と離婚を繰り返していたり転籍していたりすると、膨大な数になってしまいます。

また途中で抜け漏れがあると相続人の見落としが発生するので、調査の際にはつながりが維持されるように慎重に戸籍謄本類を取得していかなければなりません。

戸籍の取得

戸籍謄本類は、本籍地のある役所にて取得することができます。遠方の役所の場合などには、郵送で取り寄せをすることも可能です。

戸籍調査は面倒で間違いも起こりやすい作業です

特に手間がかかるのは兄弟姉妹が相続人になるケースです。この場合、兄弟姉妹の戸籍や、兄弟姉妹が亡くなっていれば甥・姪の戸籍も収集するケースがあるため、取得するべき戸籍がとんでもない数になったりします。また、離婚によって異父兄弟や異母兄弟がいる場合など、相続関係が複雑になっているケースもあります。
また、被相続人が高齢の方の場合、手書きの古い戸籍を読み解く必要があります。手書きで読みにくいのに加えて、かな書きはカタカナ表記、漢数字は難しい字体であるため、読み解くのが難解です。
戸籍調査は非常に面倒で、間違いも起こりやすい作業です。自分たちで適切に行える自信がない場合には、弁護士などの専門家に依頼すると良いでしょう。

被相続人の前妻の子どもや認知された子どもなどが発見された

戸籍謄本を取得すると、被相続人の前妻の子どもや認知された子どもなどが発見されることがあります。こうした子どもも相続人になるので、遺産分割協議を行う際には、連絡をして参加してもらう必要があります。そういった場合については、それまで連絡を取ったこともない婚外子の方と連絡をとること自体が負担という方もいらっしゃいます。そのときも、専門家である弁護士に依頼をすることも検討してみてもよいかと思います。

この記事を書いた人
最新の記事

弁護士法人ふくい総合法律事務所

当事務所のウェブサイトにお越しいただきありがとうございます。当事務所は、地元福井に密着し、地域のインフラになることを目指し、日々運営をしております。高齢化に伴い、ここ福井でも相続に関するご相談を多くいただいております。しかし、「争続」になってからご相談にお越しになる方が非常に多いのが現状です。「争続」にならないように、生前から対策を行う重要性を強く感じております。この度、弁護士に相談する敷居を少しでも下げ、より皆様にご相談していただきやすいよう、当サイトを立ち上げました。相続に不安をお持ちの方、生前対策をお考えの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。